個展『Unformed 名のない世界』
2026年5月9日(土)-5月17日(日)
12:00-19:00 (最終日は18:00まで)
会場:roidworksgallery
〒113-0034東京都文京区湯島4-6-12 湯島ハイタウンB棟1F
TEL:03-3812-4712
作品は下記オンラインページよりご覧いただけます。
You can view and apply to purchase the artwork here.
ステートメント
今回発表する新作は、「見る」という行為の成立以前の状態への関心から出発している。
これまでの制作では、世界が無数の選択と偶然の連なりによって成立しているという前提のもと、世界中の街角で撮影されたデジタル画像を複数組み合わせ、そこに自身の身体的な操作として絵具を重ねることで、偶然やズレが交錯する風景を描いてきた。現実が常に過去へと移行し、記憶の中で不確かな像へと変化していく様子を、複数の時間や視点が重なり合うかたちで捉えようとする試みである。
しかし近年、子を授かった経験を契機として、関心はそのさらに手前へと向かうようになった。すなわち、記憶や解釈へと至る以前の、言語や意味に回収される前の未分化な知覚とはどのようなものか、という問いである。
現在は、風景の手前にガラスを置き、その透過や屈折によって生じる歪んだ像を描いている。これは風景の再現ではなく、知覚が揺らぎの中でかすかに結ばれ、やがて世界として現れてくる、その不確かな立ち上がりに触れようとする試みである。
その関心の背景には、生まれたばかりの子の眼差しがある。
まだ名前も意味も与えられていない世界が、どのようにして像を結びはじめるのか。その気配に触れたいという意識が、本制作の根底にある。
まだ名前も意味も与えられていない世界が、どのようにして像を結びはじめるのか。その気配に触れたいという意識が、本制作の根底にある。
科学は世界の美を理解しようとする。
しかし、その「理解」が成立する直前には、名のない世界が広がっている。
しかし、その「理解」が成立する直前には、名のない世界が広がっている。